このページは 2023-02-01 に更新しました。
こんにちは、hokkyokunです。
2023年時点、債券は買場に差し掛かっています。
ものによってはすでに大きく値を上げていますね。
どれがベストか総合的に判断してみようと思います。
色々なインフルエンサーや専門家が意見を述べていますが、
ここではバックテストで検証してみたいと思います。
投資のシミュレーションを行う手法です。
Pythonというプログラミング言語を用いて
過去データからシミュレーション(バックテスト)してみました。
今回は2007-04-11 ~ 2023-02-01までの期間におけるシミュレーション結果です。
やっているのはその情報に対する考察くらいです。
記事作成に対し、可能な限り、効率化しているので、無限に書いていこうと思います。
※シミュレーション結果は入念に計算を行っておりますが
利益を保証するものではございません。
ご自身でご判断の上投資をしてください。
結論を述べます。
いきなりですが結論を述べます。
2008年以降は間違いなく米国株一択でした。
ただし、今後はどうなるかわかりません。
インフレ高騰とその対処で異次元の金利上昇が続いています。
今後は低金利時代から高金利時代へのシフトを予言する人も多いです。
これは債券にとっては利回り向上が見込まれる追い風です。
債券投資で何を買うべきかを検討しています。
債券で高い利益を上げるのであれば、HYGやTLTがおすすめです。
ただし、私はどちらも買う予定はありません。
債券は資産形成ではなく、資産防御で使うべきだと考えるからです。
資産防御ならAGG一択ですが、これも急いで買う予定はありません。
資産を十分稼いでから徐々に比率を高めていく予定です。
さて、結論を述べさせていただきましたが、
この結論にいたった経緯を以下の順番で説明したいと思います。
- そもそもTLT,AGG,LQD,HYGって何?
- TLT,AGG,LQD,HYGの基本スペック
- TLT,AGG,LQD,HYGを同時に積立投資したらどれくらい差がついた?
- ③の結果はたまたま?
データのある限り反復試験を行ってみた。
そもそもTLT,AGG,LQD,HYGって何?
TLTとは
残存期間が20年を超える
米国債で構成される指数に連動するETFです。
債権といえば、米国債、そして、長期債を想定することが多いので、
長期米国債であるTLTはチェックしておきましょう。
AGGとは
米国の代表的な債券を総合的に投資する債券版インデックスETFです。
米国の投資適格AAAの優良な債権を約7割保持し、
国債、政府関連債、社債、MBS、ABSなどをバランスよく投資できます。
総合的にかつ安全に債券投資するならこれですね。
LQDとは
米国籍の投資適格社債指数に連動するETFです。
比較的安全な企業の社債にまとめて投資します。
国債よりも値動き激しいですが、利回り高いです。
両学長がミドルリスクミドルリターンと表現しています。
HYGとは
米国籍のうち、ハイイールド社債で構成される指数に連動します。
倒産などのリスクが比較的高い企業で構成されているため
そのぶん利回りも高い銘柄です。
両学長がハイリスクハイリターンと呼んでいます。
基本スペックの比較
比較ETF(TLT,AGG,LQD,HYG)の基本スペック
先ずは基本スペックを確認してみましょう
名称 | TLT | AGG | LQD | HYG |
---|---|---|---|---|
2022年利回り | 2.28% | 2.28% | 3.12% | 5.14% |
前日終値 | 107.170 | 100.220 | 110.870 | 76.3300 |
年初来リターン | 8.93% | 4.06% | 6.22% | 4.75% |
経費率 | 0.15% | 0.03% | 0.14% | 0.48% |
資産総額 | 31.055×10億ドル | 86.605×10億ドル | 39.597×10億ドル | 18.009×10億ドル |
現在の相場観 | 弱気相場 | 調整局面 | 調整局面 | 調整局面 |
設定来平均リターン | 5.56 | 3.06 | 4.47 | 4.68 |
増配率(過去5年) | -4.68 | -7.21 | -4.19 | -3.46 |
増配率(過去10年) | -2.51 | -0.69 | -2.52 | -4.09 |
YOC(過去5年) | 2.42 | 2.43 | 3.38 | 5.69 |
YOC(過去10年) | 2.89 | 2.67 | 4.02 | 6.95 |
用語については以下の通りです。
- 相場観
株価の方向性の指標の一つです。
52週間の最高値から現在の株価がどの程度の下落率にいるかで、
現在の相場観が強気・調整・弱気を判断します。
一般的に
10%以上の下落:調整局面
20%以上の下落:弱気相場といわれています。 - 増配率
前年の配当金に対し、本年の配当金が増えた割合です
増配率が優秀であるほど、YOCが高くなる可能性が高まります。 - YOC(イールドオンコスト)
配当金を買ったときの株価で割った割合です。
過去の安い株価で購入し、その後に増配が行われると
YOCは高く、配当利回りよりも高い利回りを示します。
私はこれらの指標を
- 相場観は今後の方向性の目安
- 増配率は配当金の伸びの勢い
- YOCは増配した結果の真の利回り
ととらえています。
特に増配率やYOCが高いと今後も高い配当利回りを期待することができそうです。
成長性ならTLT、利回りならHYGが一番
勢いもあります!
TLTは長期的に見ても短期的にみても今は買い時ですね。
短期で言えばVTI(米国全体へのインデックス投資)を超えるリターンです。
経費率はだんとつでAGGが安いですね。
HYGは結構高いです。
増配率がマイナスなのは
ここ10年、金利の下落場面が多かったからです。
今後は金利が上がるので、増配率も高い数値が期待できます。
- 長期の平均リターン/年はTLTが高い
- 利回りはHYGが高い
- 経費率はAGGが安い
- 増配率が軒並みマイナスだが
金利下落局面だったから
今後は伸びる可能性が高い。
総合的なスペックはTLT、HYGが優秀ですね。
どちらがいいかは好みによるかもしれません。
より詳しいスペックを知りたい方
より詳しいETFに関する情報は下記に記事を書いています。
積立投資をするうえで押さえておきたい
ETFの構成保有銘柄、セクター比率、年間の平均リターン、平均配当金利回り、経費率
を網羅的に解説しています。
積立投資のルールや諸条件
シミュレーションに用いたデータ
シミュレーションに用いたデータは
米国版YahooFinanceが提供してくれている過去データを用いました。
正確に言うと、Pythonというプログラミング言語で
YahooFinanceのデータを取得し、
データ処理を行っています。
この手法はプロのデータサイエンティストも用いる
プログラミング言語とツールを利用しています。
こんな感じでごりごりにコードを書いています。
シミュレーションルール
ルールはざっくりこんな感じです。
- 毎月100ドルを月初に積立し、買えるだけ買う
- 配当金は再投資する
- 配当金は税金を考慮し最大限ひかれた場合を想定
- ETFは過去データが少ないものに合わせて、
同時に購入したと想定して比較
詳細を確認されたい方は以下の参考をご確認ください。
- 手数料は考慮しません。
- 税金は配当金が出るたびに0.717を掛け算します。
なぜ0.717かは後述。 - このページでは
評価額=株価(終値) × 持ち株数 + 残高(積立や配当金で増えた現金の残り)で表示します。
- 購入は毎月、月初日に定額100ドルを入金し
(データ、土日の関係上必ず〇月1日ではない)、
前回の余りと今回入金した100ドルで買える株数を限界まで買います。 - 例えば
残高(前回の残り)が40ドル、
月初日課金が100ドル、
購入単価が130ドルの場合は
購入数:1 残高:10ドル - 購入金額はその日の終値で買ったと仮定します。
- 配当金を再投資していないものと
配当金再投資した分をシミュレーション。 - 配当金再投資は、権利落ち日に、配当金+残高で買える分を再投資。
(実際には権利落ち日から数日以上たってから口座に入るが、簡略化。) - 全てドルベースで考慮。
税金は米国と日本の両方でとられる
米国株に投資すると
日本と米国からそれぞれ課税されます。
日本の課税は条件により取り戻せますが、
ここでは簡略化のため、取り戻しはしないこととします。
下記に参考値として税金の計算方法を記載しておきます。
(本サイトの税金ルールです。正確には税関係の書籍や税務署等に確認してください。)
- 配当金の税金は米国でかかるものと日本国でかかるものがある。
- 米国は配当金に対し、10%
- 日本国は米国で税金を支払った残りに対し、日本円に換算後20.315%
- 例えば一ドル120円、配当金100ドルの場合
米国税金:100ドル×10/100=10ドル
日本国税金:(100ドル-10ドル)×120×20.315/100=2194.02円 - 為替を考慮すると面倒なので、簡略化して
米国税金:100ドル×10/100=10ドル
日本国税金:(100ドル-10ドル)×20.315/100=18.2835
つまり税処理後:100-10-18.2835=71.7165 - 税処理後金額は配当金×0.717で計算すると簡易的に値が求められる。
積立シミュレーション比較
資産評価額はHYGがほぼ全期間一位
利益を最も上げたETFを総評価額で評価します。
大事な要素です。
一番大事といってもいいですね。
まずは金額を示します。
スタート日から丸一年ごとに評価額の途中経過がわかるようにしてみました。
日付 | 評価額(TLT) | 評価額(AGG) | 評価額(LQD) | 評価額(HYG) | 更新日付 |
---|---|---|---|---|---|
2007-04-11 | 100.00 | 100.00 | 100.00 | 100.00 | 2023-02-05 |
2008-04-11 | 1445.88 | 1397.00 | 1382.38 | 1380.84 | 2023-02-05 |
2009-04-13 | 2998.97 | 2771.28 | 2658.97 | 2605.05 | 2023-02-05 |
2010-04-12 | 4010.23 | 4326.27 | 4595.00 | 5485.73 | 2023-02-05 |
2011-04-11 | 5528.66 | 5897.64 | 6434.61 | 8282.10 | 2023-02-05 |
2012-04-11 | 8889.22 | 7830.64 | 8773.23 | 10826.24 | 2023-02-05 |
2013-04-11 | 10876.93 | 9544.62 | 11091.57 | 14428.28 | 2023-02-05 |
2014-04-11 | 11893.53 | 10971.59 | 12890.72 | 17517.28 | 2023-02-05 |
2015-04-13 | 15997.25 | 13016.95 | 15444.87 | 20248.36 | 2023-02-05 |
2016-04-11 | 18324.97 | 14829.60 | 17420.03 | 21565.65 | 2023-02-05 |
2017-04-11 | 18941.51 | 16399.47 | 19618.15 | 26866.30 | 2023-02-05 |
2018-04-11 | 20865.58 | 18029.73 | 21772.29 | 30331.02 | 2023-02-05 |
2019-04-11 | 23533.63 | 20556.39 | 24921.43 | 35190.98 | 2023-02-05 |
2020-04-13 | 33803.70 | 24432.46 | 30229.86 | 37309.43 | 2023-02-05 |
2021-04-12 | 30120.56 | 25935.24 | 32878.45 | 44906.01 | 2023-02-05 |
2022-04-11 | 28785.64 | 25527.92 | 31461.05 | 45291.15 | 2023-02-05 |
2023-02-01 | 27072.86 | 26457.16 | 32548.89 | 47480.74 | 2023-02-05 |
次は利益率で同じデータを見てみます。
日付 | 利益率(TLT) | 利益率(AGG) | 利益率(LQD) | 利益率(HYG) | 更新日付 |
---|---|---|---|---|---|
2007-04-11 | 0.00 | 0.00 | 0.00 | 0.00 | 2023-02-05 |
2008-04-11 | 11.22 | 7.46 | 6.34 | 6.22 | 2023-02-05 |
2009-04-13 | 19.96 | 10.85 | 6.36 | 4.20 | 2023-02-05 |
2010-04-12 | 8.38 | 16.93 | 24.19 | 48.26 | 2023-02-05 |
2011-04-11 | 12.83 | 20.36 | 31.32 | 69.02 | 2023-02-05 |
2012-04-11 | 45.72 | 28.37 | 43.82 | 77.48 | 2023-02-05 |
2013-04-11 | 49.00 | 30.75 | 51.94 | 97.65 | 2023-02-05 |
2014-04-11 | 39.92 | 29.08 | 51.66 | 106.09 | 2023-02-05 |
2015-04-13 | 64.92 | 34.20 | 59.23 | 108.75 | 2023-02-05 |
2016-04-11 | 68.12 | 36.05 | 59.82 | 97.85 | 2023-02-05 |
2017-04-11 | 56.54 | 35.53 | 62.13 | 122.04 | 2023-02-05 |
2018-04-11 | 56.88 | 35.56 | 63.70 | 128.05 | 2023-02-05 |
2019-04-11 | 62.30 | 41.77 | 71.87 | 142.70 | 2023-02-05 |
2020-04-13 | 115.31 | 55.62 | 92.55 | 137.64 | 2023-02-05 |
2021-04-12 | 78.23 | 53.46 | 94.55 | 165.72 | 2023-02-05 |
2022-04-11 | 59.04 | 41.04 | 73.82 | 150.23 | 2023-02-05 |
2023-02-01 | 41.74 | 38.52 | 70.41 | 148.59 | 2023-02-05 |
HYGは最初の1~2年はもたもたしていますが、
それ以降は他の債券よりも高いリターンをキープしています。
株式でもいえることですが、
長期で考えるなら
ハイリスクハイリターン銘柄は
トータルパフォーマンスは良い傾向にあります。
ただし、リスクに見合ったリターンをもたらす優良なファンドに限ります。
一方で、債券を買う主目的は「増やす」ことではありません。
結論言うと、
増やすなら債券ではなくて株式を選択するべきです。
下記の記事で株式VS債券で比較しています。
【VTI,AGG比較】債券最強VS株式最強を過去データからシミュレーション分析
とはいえ、増えて困ることはないので、
債券投資でどれくらい増えるかは抑えておいてください。
- HYGがほぼ全期間で最も優秀
- 増やすだけなら株式の方が良い
- 債券の伸び率は参考程度に把握
暴落時の下落リスクはAGGが最強
先に述べておきますと
AGGは他を寄せ付けないレベルの圧倒的防御力を持っています。
資産は長期保有すると何度か暴落をくらうことになります。
理論的には持ち続けることが正しいのですが、
これはかなり心理的に大きな負担があります。
私も2020年に保有していた株が下がったときは
かなりしんどかったです。
二つの観点から評価してみたいと思います。
- 月利の最大下落率
⇒瞬間的に大きく下落する銘柄は持っていて不安になる - 月利の下落月の頻度および下落率の平均値
⇒下落する月が多ければ、それだけ不安になる
月利の最大下落率および最大上昇率
月利の下落と上昇の最大値は以下の通りです。
ID | 最大下落率 | 最大下落日 | 最大上昇率 | 最大上昇日 | 更新日時 |
---|---|---|---|---|---|
TLT | -10.83 | 2009年01月 | 9.93 | 2010年08月 | 2023-02-05 |
AGG | -3.38 | 2022年08月 | 2.73 | 2023年01月 | 2023-02-05 |
LQD | -6.22 | 2020年03月 | 4.77 | 2009年07月 | 2023-02-05 |
HYG | -15.15 | 2008年10月 | 9.82 | 2011年10月 | 2023-02-05 |
予想通りHYGが最も激しく下落しています。
一方AGGは一番下落したタイミングでさえ、
3%台とめちゃくちゃ安定しています。
- HYGが最も下落が激しい
- AGGが最も安定している
月利の上昇と下落の比率およびその平均値
こちらも理論的には持ち続けるのが大事で
中間は関係ないといえば関係ありません。
ただ、株価は毎日見たくなるもので
そこで下げた日が多いとどうしても
何かをしたくなります。
月利が下落だった月と上昇だった月の比率は以下の通りです。
また、それらの平均利率を表しています。
ID | 月利下落月/全体 | 月利上昇月/全体 | 下落月の平均 | 上昇月の平均 | 平均月利 | 更新日時 |
---|---|---|---|---|---|---|
TLT | 44.21 | 55.79 | -2.80 | 3.33 | 0.62 | 2023-02-05 |
AGG | 32.63 | 67.37 | -0.86 | 0.92 | 0.34 | 2023-02-05 |
LQD | 33.68 | 66.32 | -1.54 | 1.48 | 0.46 | 2023-02-05 |
HYG | 40.00 | 60.00 | -2.04 | 1.80 | 0.26 | 2023-02-05 |
こちらは意外にもTLTが頻繁に下落しています。
さらに下落月の平均値もマイナスが大きく、
一回一回の下落も激しいです。
AGGは下落の頻度もトップクラスに低いですし、
下落時の平均値も穏やかです。
- TLTは頻繁に下落している
- AGGは下落の頻度も低く、下落時の平均値も穏やかな数値
債券の利回りは現状は厳しい。HYGが健闘。
YOCって何?-優良株の配当利回りは育てることができる。債権は苦戦-
YOC(Yield On Cost:イールドオンコスト)という考え方があります。
これは
YOC(%) = (配当金) / (買ったときの値) × 100
例えば
2012年に買った価格が50ドル
2021年に価格が100ドルに上昇
2021年時点の配当利回りとYOCを計算してみます。
配当利回りとYOCを計算してみます。
- 配当利回りは
5 / 100 × 100 = 5% - YOCは
5 / 50 × 100 = 10%
同じ配当金ですが、資産効率は向上していることになります。
当然10年20年後には資産効率の高い銘柄に投資する方が有利です。
ただし、ここ20年金利が減少傾向にあるため
債券でYOCを育てるのは難しい状況でです。
今後は金利が上昇するので
YOCもどんどん成長する可能性があります。
積立投資と一括購入、どちらがYOC的に良いか?
積立投資は毎月購入するので
絶えず買ったときの価格(=平均購入単価)が変化します。
株価が上昇傾向であれば
当然積立すると徐々に購入単価はあがります。
一括購入は当時の価格のまま。
右肩上がりの優良株であれば
一括購入がYOCを効率よく高めます。
ただし、一括購入は以下のデメリットを含んでいます。
- 購入後に暴落をくらったときにメンタルを保てるか
⇒積立投資は被害を軽減しやすい - 若いときに何十万、何百万も用意できるか。
用意できても、一気に投資して不安にならないか。
右肩上がりの優良株であれば
積立でも購入単価は下がるので、積立でYOCを高めていくのがお勧めです。
次でその様子を見てみましょう。
右肩下がりの状況でも、積立するとYOCは高められる。
積立版YOCは以下のとおりです。
ETF | 年 | 購買平均単価 | 当時の価格 | 配当金 | 利回り | yoc | 更新日時 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
TLT | 2020 | 90.92 | 154.20 | 2.36 | 1.53 | 2.60 | 2023-02-05 |
TLT | 2021 | 93.32 | 141.39 | 2.21 | 1.56 | 2.37 | 2023-02-05 |
TLT | 2022 | 94.75 | 116.19 | 2.65 | 2.28 | 2.80 | 2023-02-05 |
AGG | 2020 | 86.28 | 111.53 | 2.53 | 2.27 | 2.93 | 2023-02-05 |
AGG | 2021 | 87.64 | 111.63 | 2.03 | 1.82 | 2.32 | 2023-02-05 |
AGG | 2022 | 88.54 | 101.57 | 2.32 | 2.28 | 2.62 | 2023-02-05 |
LQD | 2020 | 85.39 | 124.95 | 3.66 | 2.93 | 4.29 | 2023-02-05 |
LQD | 2021 | 87.59 | 128.20 | 3.05 | 2.38 | 3.48 | 2023-02-05 |
LQD | 2022 | 89.02 | 111.57 | 3.48 | 3.12 | 3.91 | 2023-02-05 |
HYG | 2020 | 55.32 | 74.90 | 4.27 | 5.70 | 7.72 | 2023-02-05 |
HYG | 2021 | 56.77 | 81.68 | 3.50 | 4.29 | 6.17 | 2023-02-05 |
HYG | 2022 | 57.93 | 75.90 | 3.90 | 5.14 | 6.73 | 2023-02-05 |
当時の価格とは
配当金の権利確定日(その日の前日までに持っていた株数に応じて配当金が支給される日)
の終値の年平均値です。
YOCがどんどん下がっているのは残念ですが、
それでも利回りよりも高い値をたたき出しています。
利回りが下がるという
めちゃくちゃ不利な状況ですが
それでも積立投資で配当金を成長させることは
十分可能であることがわかりました。
- yocは 配当利回り × 当時の購入単価 × 100
で計算 - 右肩下がりの場面でも
表面利回りよりYOCの方が高い
15年でHYGのYOCは6%台
積立投資がYOC上昇に効果があることがわかりました。
もう少し、比較しやすいように
グラフ化してみます。
参考として利回りの動きもグラフ化します。
何度もお伝えしてますが、
全体として、利回りが下がっている傾向にあります。
金利が付かない時代が続いています。
高いYOCが期待できますね。
右肩下がりですが、
HYGが健闘しています。
2021年時点で、HYGは配当利回りが4.21%に対し、
YOCは6.06%に成長しています。
低金利の時代でこれなので、
金利の上がる状況であれば10%台も夢ではないでしょう。
- 利回りが右肩下がりの中
HYGが健闘 - 2022年時点で利回り5%以上
YOCは6%台後半! - 今仕込んでいけば10%も夢ではない
AGGは2か月半で暴落前の水準に回復
ご存じのように、2020年3月に大きな下落が生じました。
ここでは暴落の耐性について、
暴落後の回復のスピードを数値化し評価したいと思います。
- 暴落後も積立投資を継続
- 2019年12月1日~2020年3月31日までの期間のうち
利益が最小値の日から同期間の最大利益値を超えるまでにかかった日数
で「回復」のスピードを評価 - なぜこの期間かというと
暴落の原因が世に認識され始めた時期が2019年12月だから
影響がまだ少ない12月~を対象とした。
2019年12月1日~2020年3月31日の間の
利益の最小値から同期間後に最大値まで回復までにかかった日数、
最小値から最大値までの幅は以下の通りです。
ID | 回復までの日数 | 最小~最大利益幅 | 更新日付 |
---|---|---|---|
TLT | 未回復 | 46.37 | 2023-02-05 |
AGG | 72 | 15.03 | 2023-02-05 |
LQD | 88 | 42.99 | 2023-02-05 |
HYG | 227 | 56.49 | 2023-02-05 |
回復のスピードはAGGがトップで72日です。
LQDも健闘しており、88日で回復しています。
一方で、HYGは227日
TLTはいまだに回復していない!
ちなみに米国全体に投資するインデックス株式VTIは
150日程度で回復しています。
これは非常に衝撃的で
株式よりも回復が遅い債券に存在価値はない
と考えています。
2020年の暴落に関しては
金利の利下げや市場へのマネー流入で
株価を底上げした経緯があり、
当然、これに相性がよい銘柄から徐々に上がっていきます。
よって、次の暴落で同じ動きになるかわかりませんが、
現代の対暴落政策としてはトレンドの施策のため
今後の参考値にもなると考えています。
- 回復スピードはAGGがトップで72日
次いでLQDが88日 - HYGは227日
TLTはいまだ回復していない! - 株式以下の回復力の債券に存在価値はない
もっと詳しく積立シミュレーションを見たい方
より詳しい積立シミュレーション関する情報は下記に記事を書いています。
個別に配当金を再投資した場合と再投資しない場合で
シミュレーションしています。
過去のデータをしっかり確認してから投資することは
大事なのでチェックしてみてください。
まとめ(AGGがおすすめ、これからの金利上昇を期待するならHYG)
今回は様々な債券を積み立てた場合について
総合的に判断しました。
結論としては
AGGがおすすめです。
HYGは債券の中では高い成長性と配当利回りがあり、
一見よさそうに見えますが、
債券の大きな役割は価格の安定性です。
成長性はどう頑張っても株式には勝てません。
暴落に対する回復力を最重視するなら、AGGが良いと思われます。
株式で資産を成長させ、目標金額に達したら
株を売り、AGGを買う=スイッチングが有効だと考えます。
一方、株式にはない魅力は毎月の配当金支払いです
株式は年に4回以下が多いですが、
債券のように毎月だと生活費やお小遣いとして違和感なく使えますね。
今後、金利上昇の可能性大なので、それを見込めば
HYGはYOC利回り10%の可能性があります。
お小遣いを毎月もらうという目的であれば
HYGです。
最初の疑問に関して回答すると
たくさんある債券のうち、
いったい何に投資、積立投資すればいいのか?
- 先ずは株で資産を増やし、目標金額に達してからAGGを買う。
- 毎月配当をちょこちょこもらえ、
かつ年利10%目指すなら、HYGを積立
成長効率が全然違うので
資産は基本的には株式で作るべきです。
もし、暴落しても
あせらず、積立を続けるべきです。
運悪く、目標金額に達する直前で暴落したら、
回復するまで期間を延長しましょう。
前回の暴落もVTIなら半年程度で戻りました。
1~2年は余裕をもって積立計画を立てると良いと思います。
- 資産評価額はHYGがトップ
- 月利において
AGGが最も下落しづらい - 暴落後の回復スピードはAGGがトップで
わずか2か月半で値を戻した。 - 債券買うなら暴落耐性を重視、
資産を増やしたいなら株式 - 結論:おすすめはAGG
暴落耐性が優秀
毎月配当金が欲しいのであればHYG
投資は自己責任です。
個人的には債券での資産形成は難しいと考えていますが、
未来は絶対ではありません。
ただ、現時点で何を買うのか聞かれれば私は米国株です。
過去のデータを確認すれば、米国株への投資が資産を増やす最適解だと考えます。
十分資産を増やしてから債券への投資比率を検討するべきだと考えています。
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みなさん、一緒に頑張りましょう。ではでは。